マルチピラーS/4HANAアーキテクチャ(MPSA)
「良い建築と悪い建築の差は、そこに費やす時間である。」
世界的建築家 デイヴィッド・チッパーフィールド ―
過去1年半で、キャップジェミニのMPSAアプローチが、S/4HANAトランスフォーメーションを加速する役割を果たしてきたことが証明されています。
MPSAは、キャップジェミニのエンタープライズアーキテクチャフレームワークであり、SAPクリーンコアのベストプラクティスに従って、ビジネスの目標に沿ったアーキテクチャの設計を支援します。
MPSAは、お客様のIT環境全体を包括的に検討し、レガシーECCからS/4HANAへの移行過程で必要な移行ステップを慎重に設計します。これにより、クリーンコアを維持しつつ、エッジからコアまでの業務プロセスに必要なソリューションの円滑な統合を実現します。
当社のビジネスアーキテクチャのモダナイズ戦略は、次の3つの主要なPillar(柱)を基に進められています。
Pillar 1: SAPパッケージ
SAP S/4HANAをその関連システム(Ariba、Fieldglass、Concur)や、分散システム(EWM、TMなど)とともに活用し、Fioriフロントエンドによって統合することで、シームレスなユーザー体験を実現します。標準SAPデータモデルと効率化されたビジネスプロセスを基盤に、クラウドやサービスモデルへの対応力を強化することに注力しています。
Pillar 2: 拡張および接続プラットフォーム
このPillarは柔軟性と革新性に焦点を当てています。お客様の変革目標とITアーキテクチャに応じて、SAP Cloud Platform(SAP BTP)の導入を支援し、BTPの「B」(ビジネス)と「T」(テクノロジー)の融合を促進します。
Pillar 3: 非SAPシステム
他社製アプリケーションやクラウドプラットフォームを活用し、SAPの能力を補完することで、お客様の要件に対応します。
キャップジェミニは、お客様のニーズに即したハイブリッドアーキテクチャを設計し、ユーザーエクスペリエンスを最優先にソリューションを提供します。また、データを中心に据え、全ての業務プロセスの基盤として、横断的なデータ活用を実現します。
このアプローチにより、企業は俊敏性、柔軟性、モダナイズを促進しつつ、効率性と適応力を維持することができます。
クリーンコアにおいて、MPSAが重要な理由
- クラウド上のテクノロジーを活用し、イノベーションを推進し、生産性を高めてビジネス課題を解決
- コアをスタンダードに近づけることで、ビジネスをシンプルに
- ビジネスの機敏性を高め、外部要因に適応できるようにサポート
- SAP、ハイパースケーラー、サードパーティによるイノベーションを迅速に採用しリスクを低減
- クリーンコアにより保守・アップグレードコストを削減し、変更管理を強化
- カスタマイズの削減でコストを低減し、SAPの新機能導入が迅速に
- カスタムオブジェクトの修復が迅速で、低コストに
- コアの複雑さを排除し、共通のグローバルプロセスを学習する基盤を提供
- 市場変化への適応性向上
- 企業は変化する市場の需要に迅速に対応し適応可能となる
- 独自のアプリケーションをコアの外部で迅速に構築することで、市場機会に迅速に対応
- テクノロジーがビジネスの推進力となる
- より効率的で持続可能な新技術
- 技術的負債を削減
- SAP BTP内のインテグレーションおよびエクステンションスイートを活用する能力
- SAP BTPはクラウドプラットフォームであるためエネルギー消費が少なく、低二酸化炭素排出量を実現
MPSAによるクリーンコアへの取り組み
- パッケージのパーソナライゼーション回避: これは新規のグリーンフィールドプロジェクトに取り組む場合のみならず、既存SAPソリューションの新機能導入時にも重要
- パッケージから技術的負債の切り離し:過去の投資を維持しつつ、SAP BTP上で技術ソリューションを再設計する専用ツールを使用し、Gen-AIアクセラレーターも適用
- キャップジェミニのマルチピラーS/4HANAアーキテクチャ(MPSA)アプローチの適用–最適な方法でモダナイゼーション、パーソナライゼーションを再構築するためのベストプラクティスとデシジョンツリーを提供
- パッケージ(S/4HANA、Ariba、SuccessFactors など)に組み込まれているSAP ソリューションの標準機能を活用: S/4HANA は、カスタマイズに素早く対応するため多くのノンアクティブな新機能を通常実装している
- 従来のSAP NetWeaverから、SAP BTPソリューションへ: SAPの生成AI アシスタントJouleが、Citizen-Developerによるローコード/ノーコード/プロコードを用いたアプリケーションの開発を支援