あなたは自身のキャリアをどのように磨きますか? その1つの方法として、自分に与えられたプロジェクトやタスクの範囲を超えて思考し、改善の余地を探ることが挙げられます。真に違いを生み出すイノベーションとは何でしょうか?イノベーションを学ぶことで、時に良い結果を生み出すことができます。キャップジェミニのソリューションアーキテクト、ティアゴ・ロドリゲスの経験を聞いてみましょう。
「7年前、私はキャップジェミニ・ポルトガルにジュニアコンサルタントとして入社しました。数か月後には、プロジェクトチームのリーダーに昇進し、1年後にコンサルタント、2年後に上級コンサルタント、最終的にはソリューションアーキテクトになりました。私の成長の鍵の1つは、常にプロジェクトの枠を超えて、イノベーションに取り組み続けたことだと思います。」
ティアゴは自動車技術分野を専門としています。
「私は、デジタルインストルメントクラスターやインフォテインメントシステムなど、車のコックピット内で使用するデジタルシステムを担当しています。基本的に、車内スクリーン/ディスプレイに接続されているすべての機器を対象としています。」
ティアゴによれば、これらのシステムはスマートフォンなどのコネクテッドデバイスのソフトウェアイノベーションに追いついておらず、常に最新バージョンに対応しているとは限りません。その結果、自動車の持続可能性に対する評価が低下したといいます。
「私が入社した当時の自動車業界では、インフォテインメントシステムの開発は自動車に搭載される5、6年前から始まっていました。これには、多額の資金とリソースが必要であり、その結果、技術面でもシステムが市場に出回る頃にはすでに時代遅れになっていました。」
「そのような車両は10年から15年は使えるように設計されていましたが、数年以内に顧客はスマートフォンをデジタルエコシステムに接続できなくなってしまいます。彼らが新しい車を購入しなければならなくなるのは、車自体の問題ではなく、技術が時代遅れになってしまうからです。」
「そこで私たちは、毎年更新できる新しいテクノロジーを模索し、車載デジタルシステムを最新の状態に保つことで、車の寿命を延ばしました。これにより、私たちはテクノロジーによる資源の浪費を削減し、自動車業界をより持続可能なものにする方法を提供しています。」
「これは私が自発的に始めたもので、後に社内プロジェクトに発展しました。現在では、これらのプラットフォームは自動車業界全体で広く使用されており、さまざまな自動車メーカーをサポートしています。」
世界規模に発展
ティアゴは、自動車技術の改善の他に、キャップジェミニでの自分の役割を世界規模に拡大するチャンスも見出しました。
「自動車プロジェクトに加えて、他のチームへの技術指導やクライアントマネジメントなど、他のプロジェクトにも関わりました。また、イタリア、スウェーデン、ドイツ、フランス、シンガポール、中国など各国に出張し、潜在的なクライアント先や世界規模の業界イベントで当社のソリューションを紹介する機会もありました。おかげで、キャップジェミニの社内外でネットワークを築くことができました。」
その結果、ティアゴは昨年から日本で新しい挑戦を始めました。
「私は今でも自動車業界のデジタルシステムに関与していますが、私の役割はかなり広がりました。現在は東京を拠点に、キャップジェミニの自動車事業をAPAC(アジア太平洋)地域全体で成長させることを目指しています。私の仕事は、技術的な知識を活かしてビジネスを構築することです。
当社の世界各地における実績も大きな資産です。私たちは世界中の専門家から知識を集め、異なる地域のリソースを活用しています。このように、言語や文化の壁を乗り越えて互いに協力しているのです。」
将来を見据えて
ティアゴのプロジェクトは、車のコックピットの枠を超えて成長しています。
「私たちは、二輪車のデジタルシステムにイノベーションもたらす方法を模索しています。具体的には、ソフトウェアのイノベーションをどのように、どこで活用できるのか、また、電車やさまざまな車両に関して、クラウドインフラストラクチャと車両を接続する方法について模索しています。過去には、工場内の壁にフォークリフトがぶつかった際にアラームが鳴る仕組みを開発した経験もあります。私たちの経験とエンジニアリング能力は、自動車や輸送の分野に広く応用できると考えています。」
「将来的に生成AIの力を活用し、すべてのプラットフォームにおけるサイバーセキュリティを確保することで、自動車技術の相互接続されたソフトウェアに大きな影響を与える可能性があります。」 彼のキャリアは多様化し拡大し続けています。しかし、彼は自分自身が強固な基盤の基で成長していると信じています。
「新しいプロジェクトが始まる際には、これまでさまざまな企業やクライアントとのプロジェクト経験から得た教訓を活かします。これにより、現在のプロジェクトを常に改善することができます。知識を積み重ね、革新を続けることで、最高のソリューションでお客様をサポートできます。これが、私たちが本当に価値を提供する方法です。そして、 お客様にとって付加価値をもたらすものは、私のキャリアにも良い影響をもたらしてくれます。」