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Client story(導入事例)

仏・自動車メーカーOPmobility社、キャップジェミニとの協働を通じて、事業ユニット「Op’n Soft」の成長を拡大。ADAS・EV化・パーソナライズ化・サステナビリティほか領域でのイノベーションを加速

クライアント: OPmobility
地域: フランス
業界: オートモーティブ


クライアントの課題: OPmobilityは自動車・トラック・列車・オフロード車向けに独自の組み込みソフトウェアソリューションや統合型コネクテッドサービスを提供する、同社の事業ユニット「Op’n Soft」の展開を加速させたいと考えていました。

ソリューション: キャップジェミニとの提携を通じて、Op’n Softソフトウェア開発センターの成長を産業化する上で不可欠なツールや手法、ビジネススキルを獲得。世界規模で利用してチームのスキルを強化しました。

モビリティの未来はソフトウェアドリブン

モビリティは、世界中の何百万という人々の日々の暮らしの中で、中心的な役割を果たしています。ですから車両や自動車部品メーカーが新製品を発売したりビジネス上の意思決定を行ったりするたびに、世界に甚大な影響が及ぶことになります。加えてサステナビリティが地球にとってかつてないほど重要になる中で、自動車・大型輸送産業は未来を形作る非常に重要な役割を担っています。

75年にわたり軽量プラスチックを軸に自動車部品を供給し、業界の数々の変化を支えてきたフランスの自動車メーカーOPmobilityは、長いこと、こうした現実を認識してきました。

同社は、いま、モビリティにおける相互接続性とサステナビリティという現代の課題に注目しています。デジタル技術の存在感が高まりイノベーションの可能性が拡大し続ける中、OPmobilityは車両が周辺の世界と繋がり、より安全で環境に優しい、いっそう魅力的な乗り物になる未来を見つめています。

Opmobilityイノベーションソフトウェア担当エグゼクティブバイスプレジデント 兼 取締役の Alexandre Corjon氏は次のように述べています。「モビリティは変化し続けています。顧客はイノベーションと新しい機能を求めており、優位性を確保して行くためには、当社も変化し続けなければなりません。相互接続性と環境に配慮したモビリティは、いま、当社が、そして業界全体が成功するために取り組まなければならない新たなフロンティアです。当社にとってはそれは、部品からソフトウェアへと重点分野を拡大することだと私は考えます」と述べています。

同社はこうした新たな課題や需要に効果的に対応するために、車載組み込みソフトウェアやコネクテッドサービスの開発加速を趣旨とした新事業ユニット「Op’n Soft」を立ち上げました。当初30人でスタートしたこのチームはOpmobilityを支え、照明/投射システム・電気推進・インテリジェントバンパー・温度管理・水素技術を追求しています。

Alexandre Corjon氏(前出)は「Op’n Softを立ち上げたことで、OPmobilityはレーダーデータ処理ソフトウェアと照明技術の統合といった様々な独自の統合ソリューションやサービスを顧客に提供できるようになるでしょう。OPmobilityにとって心躍る新たな冒険であり、また当社の各チームがOp’n Softの技術的なクリエイティビティを活用できる絶好の機会でもあります」と述べています。

Op’n Softの成長を拡大する

OPmobilityはさらに、Op’n Softを多拠点に展開し、より多くのコンテンツを網羅する計画を立てました。チームを大きくすると同時に、ケイパビリティを強化する取り組みに着手したのです。そしてOp’n Softを拡大し事業を発展させるためのパートナーとして、キャップジェミニ・エンジニアリングを起用しました。

キャップジェミニ 取締役副社長 兼 オートモーティブ部門ヘッドのAlexandre Audoinは次のように述べています。「あらゆる企業が今やソフトウェア企業である、と言われています。ここで重要なのは、今日の自動車業界のイノベーションとは、ソフトウェアのイノベーションだということです。そしてソフトウェアと言えば、人材と人材の獲得競争です。人材獲得をめぐり自動車業界は、通信・メディアなど他業界やあらゆる分野の当事者と競争しています」

Copyright OPmobility

両社は共に、新世代のコネクテッドカー・自律走行車・EV車および関連サービスを開発できるようにOp’n Softのケイパビリティを強化する取り組みに着手しました。初期にはレーダー・水素燃料電池・バッテリー管理システム・電力の変換/伝達におけるイノベーションに重点を置いて協働を進めました。同時にOPmobilityは、サイバーセキュリティや機能安全コンセプト面でのOp’n Softの強化にも大きな比重を置いていました。

OPmobilityとキャップジェミニ・エンジニアリングは、SDV(ソフトウェア定義型自動車)向けの新たなソリューションの開発スピードを高める能力を、チームによるソフトウェア提供を産業化・専門化することで、強化しました。またキャップジェミニ・インベントは、アジャイル手法の一環として新たな一連のプロセスを導入してソフトウェアチームをさらに強化し、自動車メーカーが求める基準に適合できるようにしました。

Op’n SoftバイスプレジデントのGuillaume De Lattre氏は次のように述べています。「適切に成長を拡大していくために、先ず、私たちが思い描くOp’n Softチームを支える土台を整える必要がありました。つまり、認証を取得し、セキュリティを確保し、人材を確保する、と言ってもただ人を増やすのではなく、思い描く未来の実現に最適な人材を確保するということです。さらに、ソフトウェア・イノベーションを真に推進できるよう、十分な機敏性を備えたチームにする必要もありました」と述べています。

現在、OPmobilityは、サイバーセキュリティではA-SPICEレベル2およびISO 21434規格、また自動車の機能安全面ではISO 26262と21448の両規格の認証を取得しています。これによりOPmobilityグループは、モビリティの進化に伴う新たな要件に適合しながら、顧客の期待に応えていくことができます。

継続的なイノベーションと安全の確保

ソフトウェアプログラムは既に大幅に拡張され、メキシコから中国までの7か国で150名の開発者が携わって開発を加速させており、未来は素晴らしい可能性に満ちています。OPmobilityとキャップジェミニは今後も連携してOp’n Softチームを発展させることで、自動車産業を画するイノベーションを追求していきます。

OPmobilityグループ、科学ディレクターのYannick Raynaud氏は次のように述べています。「当社はEVデューティモビリティの水素への移行に積極的に取り組んでいます。そこで本当に必要なのは、全体像つまりエコシステム全体を見極めることです。インフラを考慮することなく、自動車業界向けのソリューションを開発することはできません」

Copyright OPmobility

OPmobilityは、水素など再生可能エネルギーの選択が、サステナビリティのカギ、ひいては業界全体にとってのカギになると考えています。そして、ソフトウェアは、そうしたイノベーションを推進するためのツールであり、道筋でもあります。

Alexandre Audoin(前出)は「ソフトウェアとデータは、サステナビリティの推進に大きな役割を果たします。AIやデータを活用することで、サプライチェーンのオペレーションや物流、製造がもたらす環境影響を軽減できます。データへのアクセスやデータ解析能力の向上は、環境影響に関する報告管理や改善において、重要な役割を果たすでしょう。また、車載ソフトウェアやセンサー、データ解析は、ドライバーを支援するだけでなく、環境影響を最小化するでしょう」と述べています。

イノベーションが最優先事項であることに変りはないものの、新たなモビリティ技術が安全とセキュリティの上に成り立つことも、OPmobilityは理解しています。Op’n Softの現行組織は高品質なサイバーセキュリティを既に装えていますが、今後新たなソフトウェアを開発し、インフォテインメントの選択肢が広がり、より環境に優しい車両を提供していく中でも、同社はドライバーの安全・安心を最優先に確保していきます。

Yannick Raynaud氏(前出)は次のように述べています。「当社にとって新技術やイノベーションは、安全なものでなければなりません。ですから、安全第一と申し上げたいと思います。水素を導入する場合にも、新たな化学電池を市場に投入する場合にも、当社がそこに踏み切るということは、品質面・安全面で一切揺らぐことなく、それらを利用する準備が整ったということです」

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