グローバル大手の自動車部品メーカーは
キャップジェミニと提携し、製品品質の向上・製品化
期間の短縮・製品開発コストの削減を目的とした、
最先端コックピットシステムのテストと妥当性確認
プロセスの自動化を展開しています
Client Challenge:
コックピットシステムの製品品質を確保するために、テスト・妥当性確認のプロセスの品質、精度を高め、スピードアップすること
Solution:
テスト・妥当性確認のプロセスに自動化を導入し、最高品質の自動車コックピットシステムを確実に提供できるよう支援
Benefits:
- 製品品質の向上
- 製品開発コストの削減＆製品化期間の短縮
- テスト精度の向上、手作業の軽減
よりスマートな自動車のための、よりスマートなテスト
自動車は年々進化し、より高性能になり、設計と製造はより困難になっています。
グローバル大手のある自動車部品メーカーは、コネクテッドカーなどの進歩により高まる
顧客の期待に応えるため、継続的なイノベーションを目指してA-SPICEシステムエンジニアリングの技術とプロセスに投資してきました。
さらに、このメーカーは、コストを削減し時間を短縮しながら高品質の製品を生産するには、製品開発プロセス全体を通じて厳格なテストと妥当性確認のプロセスが必要である
ことも認識していました。
改善の機会を検討した結果、テストと妥当性確認のプロセスにおいて効率化が可能であると判断しました。効率化の方法として、ビジネスシナリオを予測・シミュレートできる自動化ソリューションを実装することが最適であると判断しました。
このような取り組みには技術的な専門知識と自動化を成功した実績あるパートナーが必要です。これまでの15年にわたる関係性と、自動化における幅広い実績を考慮して、キャップジェミニのエンジニアリングとR&Dサービスがパートナーに選ばれ、製品＆テストエンジニアリングのサポートを提供することになりました。
自動テストソリューションの創出
キャップジェミニと自動車部品メーカーは、アップグレードに最適な機会とソリューションを特定するために業界のベストプラクティスをレビューすると同時に、同メーカーにおける既存のテストと妥当性確認のプロセスを見直すためのスペシャリストチームを構成して、プロジェクトを開始しました。これらの調査・研究を基にして、両社はいくつかの主要な要素を手動でテストしました。これにより、自動テストに向けた重要な一歩となるいくつかの社内シミュレーターを開発することができました。
キャップジェミニは、徹底した調査とテストを通じて、個々のニーズに合わせた社内ツールと自動化ソリューションを開発しました。その後、これらのソリューションを組織全体に導入し、テストと妥当性確認のプロセスの強化を支援しました。結果、メーカーは、すべてのパートナーベンダーで同等の結果を得られるようになり、範囲や
入力の変更にも対応できるようになりました。
テストケースの数が増加し、テストの自動化が当初の目的をサポートすることを十分に証明できたため、両社はこのアプローチをより重要な取り組みに適用し始めました。また、新しいツールとソリューションの規制ガイドラインへの準拠についても確認を行いました。要件、テストケース、自動化からコックピットシステムのリリース サイクルまでのテストサイクル全体にわたって強力な手段を採用するというメーカーの構想は、自動化と品質エンジニアリングの分野におけるキャップジェミニの専門知識によって見事に達成されました。
自動化が優れた製品品質の未来を解き放つ
テストと妥当性確認の新しいアプローチを用いて、メーカーとキャップジェミニは、ますます高度化するコックピットシステムへの将来の需要の増大に備えてきました。計器群に対する回帰テスト、スモークテスト、サニティテスト、シミュレーションテストの自動テストで55,000を超えるテストケースを実行し、さまざまなプログラムに
欠陥を発見し、修正を行いました。さらに、テストの自動化により、手作業とテスト時間が大幅に削減され、製品化期間が短縮され、自動車システムの品質基準が設定されました。
より良い方法を見出すため、キャップジェミニの専門家はソートリーダーシップを用い、技術の状況を継続的に調査しました。25を超えるツールと業界をリードするHILのセットアップにより、お客様の自動化目標を達成しました。チームは、テストケースと要件の増加に伴い、テストケースによる要件の確実なカバレッジと、コードのFUSAガイドラインに対するコンプライアンスの確保という、より大きな取り組みに移行しました。
同メーカーとキャップジェミニは、厳しいスケジュールの中、自動車の研究開発プロジェクトに必要な品質と性能の要件を満たすために協力してきました。キャップジェミニは、引き続き認証試験で同メーカーをサポートし、GoogleやAppleなどの認証パートナーと共同分析を行いました。キャップジェミニは、自動車エンジニアリングと製品およびシステムテストの専門知識を適切に組み合わせて、この企業の特許取得を支援してきました。
本プロジェクト成功後、同メーカーはキャップジェミニとのパートナーシップをインフォテインメントシステムにも拡大しました。広範なテスト自動化の下で、両社は機能テストケースだけでなく、外部インターフェースや音声入力を必要とするテストケースの自動化にも取り組みました。構造化された拡張性の高いこのソリューションは、現在、さまざまな自動車OEM向けのインフォテインメントプロジェクトで採用されています。
自動車部品の優れた品質を確保しながら現代の需要に応えられるスピードを維持するため、キャップジェミニと同メーカーは、テストと妥当性確認のための新しいアプローチを開発しました。このプロジェクトは、「先進車両の新たな波を支える、業界をリードするプレミアム自動車システムのテストと製造」という、両社の深い関係性を象徴するものとなっています。